「記者クラブはつぶしたほうがいい」 ネット中継討論会もりあがる(J-CASTニュース)

 「どうなるこれからのジャーナリズム!」と銘打った討論会が2010年2月28日夜、東京都内で開かれ、田原総一朗さんと津田大介さんが司会を受け持ち、ジャーナリストの上杉隆さんや河野太郎衆院議員といった面々がジャーナリズムの現状と未来を語り合った。

 ネット中継された討論会で浮き彫りになったのは、日本独特の「記者クラブ制度」の問題点。参加者からは「日本のジャーナリズムのために記者クラブを積極的につぶしたほうがいい」という意見も出た。

■特オチを恐れて一歩が踏み出せない「記者クラブメディア」

 討論会は28日午後7時から翌3月1日の午前1時すぎにかけて、東京・恵比寿のカフェで開催された。パネラーとして、上杉さんと河野議員のほか、ビデオジャーナリストの神保哲生さんや週刊朝日の山口一臣編集長、ライブドアの田端信太郎メディア事業部長などが登場。「朝まで生テレビ」などのテレビ討論番組でおなじみの田原さんが第1部の司会を務め、続く第2部を津田さんが仕切った。

 討論の様子はユーストリーム(Ustream)やニコニコ動画でネット中継され、フリーランスライターの畠山理仁さんなどがツイッター中継。それを受けて、ネット中継を見ている視聴者たちがツイッター上で「もうひとつの討論会」を展開した。

 全体を通してクローズアップされたのは、新聞やテレビといった「オールドメディア」が作る記者クラブ制度の弊害だ。第2部の司会の津田さんが、

  「自民政権のときは麻生さんを(マスメディア全体で)叩くというのがストーリーとしてあり、いまは小沢さんを同じように叩いている。だれかがストーリーを書いているのではないかという懐疑心も生まれているが、なぜ横並びになるのか」

とたずねると、覆面で出演したテレビの報道担当ディレクターは

  「それは記者クラブ制度のため。一社だけ暴いたりすれば、出入り禁止になったり、しばらくネタをもらえなくなったりして、その後『特オチ』が続いたりするので、一歩を踏み出せない」

と回答。河野議員が「あうんの呼吸?」とつっこむと、そのディレクターは、

  「あうんの呼吸というのもあると思う。個人的な見解では、ジャーナリズムはもっと、それぞれの色があっていいと思うが……」

と感想を述べた。

■「記者クラブのせいで新しいメディアが生まれない」

 ニューヨークタイムズ東京支局の記者を務めた経験がある上杉さんも

  「アメリカの新聞は(政党支持などの)自らの主張を明らかにしたうえで記事を書いているが、日本の新聞は客観報道や公正中立を装って書くので良くない」

と批判した。長年にわたって記者クラブ問題に取り組んできた神保さんは、記者クラブ制度の閉鎖性が新しいメディアの新規参入を阻んでいると指摘。

  「記者クラブ問題のせいで、日本では50年間もCNNのような新しいメディアが生まれていない。新たに参入しようとしても記者会見ひとつ出られないとしたら、資本も集まらないし、わざわざ苦労してやろうとする人も出てこない。そういう参入障壁が、日本のジャーナリズムを弱体化させている」

と語り、政権交代で進んだ「記者会見オープン化」の流れを逃してはいけないと強調した。司会の津田さんも

  「今日の議論を聞いていて、記者クラブは積極的につぶしたほうがいいのではないかと思った」

と同調。河野議員に、

  「自民党が『記者クラブをぶっつぶす』と公約に掲げてやれば、相当支持も出てくるのではないか」

とけしかけると、河野議員は

  「河野総裁なら一気になくなっていたのに。惜しいことしたな……」

と苦笑していた。


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 問5 昨年は天皇、皇后両陛下のご結婚50年、陛下のご即位20年の祝賀行事が行われ、政権交代や裁判員制度スタートなど歴史に残る出来事もありました。この1年を振り返り、殿下にとって印象に残った出来事やご感想をお聞かせください。

 皇太子さま この1年の印象に残る出来事といえば、まず両陛下のご結婚50年、陛下のご即位20年にかかわるさまざまな行事でした。私どももそれらの多くの行事に参加させていただくことにより、改めて両陛下の歩んでこられた道に思いをはせるとともに、多くのことを学ぶことができました。そのほかにも、ご指摘の政権交代や裁判員制度のスタートも印象に残る出来事でありましたが、アメリカのオバマ大統領の就任も歴史的な出来事だったと思います。

 また、ハイチでの地震で多くの人命が失われるという、実に悲しい出来事がありました。日本国内でも昨年7月の九州、中国地方を襲った集中豪雨などの自然災害がありました。現在なお、こうした災害により多くの人々が亡くなったり、生活の場を失ったりする現実があることには心が痛みます。先月、阪神・淡路大震災15周年追悼式典に出席しましたが、今なお癒えない悲しみを乗り越えながら、その経験を安心して暮らせる街や社会の実現につなげようと懸命に努力している人々の姿に深い感銘を受けました。

 そのような時に、何よりも大切なのは寛容の精神を持ち、他の人々を思いやり、互いに助け合う気持ちだと思います。阪神・淡路大震災の際にも国の内外を超えて、多くの人々から支援の手が差し伸べられました。ハイチの地震でも同じだと伺っています。そうした思いやりの気持ちを持ち続けながら一日一日を大切に過ごし、必要な時には実際に行動に移していくことが大事だと思います。

 また、この1年は内外の経済面での難しさとそれに伴う国民の厳しい状況への思いが強かった年でもありました。皆様がともに手を携えてこの困難な状況を乗り越えていかれることを心から願っております。

 こうした状況を考えると、この会見の冒頭で述べた言葉に戻ることになりますが、忠恕のうちの「恕」すなわち他人への思いやりの心を持つことが、これからの世の中でますます大切になってくると思えてなりません。

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